夜、道を走っていると鹿とか野生動物を見かける。昼よりも多く。
それなら鹿を探し回るより、夜、車で走って鹿を見かけたところで車中泊して日が昇ればそのあたりを探せばいいのでは…とか浅はかに考えて深夜に家を出た。
とりあえず、GoogleMapで衛星地図にして目星をつける。針葉樹林じゃなくて、人里離れていて、あまり遠くなくて…みたいな条件で。
場所をポイントして車を走らせる。海沿いの道から集落を抜けて山に入る。道が細くなり街灯もなくなり、人の痕跡が減っていく。なぜか、山の中なのに軽自動車が泊まっていて疑問に思いながらも中に人がいては迷惑なので、ハイビームをやめて近づいていくと、向こうも点灯した…が、自分には関係がないのでそのまま通りすぎる。なんだったのか気になるが、山の中だと、違法に鳥を捕まえたり、不法投棄の人がきたりという話を聞いたので、あまり近づきたくもないし、追いかけても来なかったので、そのまま奥地へ。
目的地にしていたところの少し手前でさっそく鹿を発見、だが予想より、集落に近いのでもう少し奥地に進んでみることにする。車もほとんど通らないようで、落ち葉に道が隠れていく。しばらくすると最初に決めたポイントに到着。結局さっきの鹿しか見つからなかった。もう少し探索してみようと、次のポイントを決めて再度車を走らせる。暗闇で車のライトしかないのではっきりわからないが、どうやら林業などをしている人が使っていて、少しは来ているらしく、いろんな痕跡がそこかしこに残っている。道はさらに細くなりガードレールなどもなくなり、崖下に落ちないようにと注意しながら暗い山道を鹿がいないかとあちこち見ながらゆっくり走る。
２つ目のポイントについた。かなり山奥に来たが、鹿の気配もなく、この後、どこに行こうかと思ったが、深夜２時で眠くなってきたのもあり、結局、先月チェックしていた鹿の痕跡があるポイントに向かう。収穫は薄かったがそれでも山をまた少し知ることができたので良しとする。
ポイントに到着したので、車中泊の準備を整えて眠る。温かいお湯を沸かせると便利だが、ガスでキャンプのようにやるのも面倒だと思ったのでAmazonで電気湯沸かし器のようなものを注文。車にはポータブル電源も積んであるので電気は足りるはず。こんな山の奥まで電波が届くのがありがたい。寒かったときに備えて、USB毛布を持ってきていたが、今夜は１２月にしてはあたたかいので、寝袋だけ被って眠る。
電話の音で目覚めたすでに朝10時。家を出るのが遅すぎたのもあって昨晩は就寝したのも朝の4時くらい。トレッキングシューズをはき、泥除けのゲーターをつけて、猟友会の帽子、ジャケットを来て山に入った。前回は左の尾根沿いを歩いたので、今回は右側にしてみる。どこかでキツツキの音が聞こえ、見慣れない鳥が目に入る。新米猟師には何もかも新鮮で歩いてるだけでもそこそこ楽しい。途中、鹿の足跡や、糞などの痕跡を追いながらどんどん山の中へ。あちこち、痕跡はたくさんあるものの肝心の獲物は見つからない。鳴き声がたまに遠くで聞こえる。
疲れてきたところで、100ｍくらい先の谷間に水場が見えたので行ってみる。斜面をおりる間にも獲物の痕跡はどんどん濃くなる。水場の近くにはいろんな動物がやってくるらしい。獣道や、寝屋と思われるところもあり、これは見つかるかと期待を膨らませながら水場に到着。このあたりは掘り返したあとが多いのでおそらくイノシシが来ているのだろう。だが、残念ながら姿は見えない。ここまでで90分ほどが経過、30分ごとに腕時計で知らせるようにしているが、初心者で体力もないので、今日はここまでにするかと帰り道を探し始める。YAMAPというアプリで位置情報をトレースしていたので、そこから、最寄りの林道に出て戻るかと考えたのが、後になって間違いだったと気づく。林道は元来た道よりはるかに近いところにあったが、草木が生い茂りまっすぐ向かうことができない。結果的に迂回に迂回を重ねて、来るときは比較的きれいな道筋だったアプリのログが、デコボコになってしまい、距離的にもあまり変わらなくなってしまった。
それでもなんとか林道にとめた車に戻り、飲み物を飲んで少し休憩。着替えて、ダニとかを持ち帰らないように、ケースに着替えを入れて殺虫剤で満たす。100％ではないが、かなり減るだろう。落ち着いたらGoogleMapを設定して自宅へ向かう。痕跡はたくさんあったので、次回こそは見つけたいところ。家に帰るなり疲れて昼寝をし、おきた後に銃をメンテした。ガンオイルの匂いが予想より良くてメンテも気持ちよく終わったところで今日の狩猟は終わり。次は年明けの巻狩りになりそう。 その前に射撃場にいって、昨晩つけたばかりのドットサイトのゼロインをしようと思う。本来はゼロインしてから山にいくものだが、時間の関係でとりあえず山を歩く経験値増やそうと合わせないまま向かったのだった。
